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Slack活用

Slackの通知が多すぎる——減らす順番は「分ける・束ねる・捨てる」

結論: 減らすのは通知の本数ではなく「配る回数」です

答えを先に言うと、通知が多すぎるときに最初に触るのは1通ずつの中身ではありません。配る回数を先に減らします

配る回数とは、その人が「これは自分が今読むものか」と判断させられる瞬間の数のことです。同じ情報量でも、20回に分けて届けば判断は20回発生し、2回に束ねて届けば2回で済みます。読む側の負担は文字数ではなく、この回数に比例して増えていきます。

弊社は自動処理からの通知を1年ほど増やし続け、代表1人あてに1日20通を超える状態になりました。数え直したところ、その半分ほどは同じ事象の再送か、読んでも何もしなくてよい報告でした。1通ずつの書き方はすでに整えた後だったので、文面をこれ以上短くしても総量は変わりません。手を入れる場所を、文面から配り方へ移しました。

自動通知が1日20通を超え、その半分ほどが同じ事象の再送か対応不要だった実測を示す図

通知が多すぎるのは、何が起きているサインか?

答えを先に言うと、通知の多さは「作りすぎ」のサインではなく、判断が人の側に集まっているサインです。

自動処理は、判断できない場面に来ると人へ回します。1つの仕組みが1日1回そうした場面に当たるだけでも、仕組みが20本あれば20回届きます。つまり通知の量は仕組みの本数ではなく、仕組みが人に投げ返す回数の合計で決まります。ここを読み違えると「便利にしたはずなのに仕事が増えた」という感覚になります。

出力を読んで判断できる人の数が自動化の上限になる話は、読む人の数から自動化の上限を決める記事に書いたとおりです。今回はその続きで、すでに上限を超えてしまった状態から、どの順番で減らすかという話になります。

最初に間違えた減らし方は何だったか?

弊社が最初にやったのは、散らばっていた通知を代表1人のダイレクトメッセージ(1対1の連絡欄)に集めることでした。1箇所を見れば漏れがない、という発想です。

結果は逆でした。朝の要約も、処理が止まった知らせも、制作物の完了報告も、同じ1本の列に時刻順で並びます。開くたびに「これは今読むものか、後でよいものか」の判断が起きる。集約したのは通知ではなく、判断のほうでした。

そこで宛先を目的別のチャンネルに分けました。読み手が1人しかいなくても分けます。チャンネルが目的を表していれば、開いた時点で読む姿勢が決まるからです。運用の記録、制作の報告、今日やること——この3つを別の場所にしただけで、未読の並びを見るだけで状況が分かるようになりました。宛先を役割で分ける考え方そのものは、通知設計の3原則の記事で先に書いています。

減らす順番は、分ける・束ねる・捨てるの3つ

分けただけでは総量は減りませんでした。同じ日に、バラバラの時刻に、書き方の違う通知が届く状態はそのまま残っています。そこで順番を決めました。

通知を減らす3つの順番。宛先を目的別に分ける、1日2回に束ねる、3択で振り分けて出さないものを決める

1つ目は分けることです。宛先を目的別のチャンネルに割り当て、どの通知がどこへ行くかを固定します。ここで初めて「この場所には何が届くはずか」が定義されます。

2つ目は束ねることです。該当のチャンネル宛の通知は即座に投稿せず、いったん順番待ちに積みます。積んだものを1日2回、朝と夕方にまとめて配る。1通ずつ届いていたものが、2回の配達になります。

3つ目は捨てることです。束ねる時に全件を並べては意味がありません。1件ずつ、やること・把握するだけ・出さない、の3つに振り分けます。やることは「今日やること」のチャンネルへ1通にまとめ、把握するだけのものは元のチャンネルへ、出さないと判断したものは配りません。

「出さない枠」を必ず用意する

3択の中で最も効いたのは、3つ目の「出さない」でした。振り分けの選択肢に最初から出さない枠を置き、まずここに入れられないかを探すのを既定にしています。

出さない枠に入るのは、問題なく終わった報告、前回と同じ内容、更新が0件だったもの、すでに別便で伝えた同じ事象です。捨てるのは配達だけで、記録そのものは残します。原文は保管し、まとめの下に返信としてぶら下げてあるので、気になった件だけたどれます。消すのではなく、届けないという扱いです。

これは以前から運用している「0件のときは通知しない」とは別の線引きです。0件の沈黙は、そもそも該当がなかった場合の話。出さない枠は、中身はあるが読んでも何もしなくてよいものを止めます。判断を1つ増やす代わりに、配達を大きく減らせます。

正直に書くと、最初のまとめ便は失敗しました。届いた件をただ順番に並べただけで、社内でしか通じない言葉も混ざり、読んでも何をすればよいのか分からない列になった。そこで、まとめる側の仕事を「並べること」から「3択に振り分けて1行にすること」へ書き換えています。

束ねてはいけない通知はどれか?

答えを先に言うと、その日のうちに動かないと損が出るものです。ここだけは束ねずに即時で配ります。

弊社が即時のまま残しているのは2種類です。1つ目は当日が期限の依頼。2つ目は処理が止まった知らせで、止まっている間ずっと何も進まないものが該当します。あわせて、お金の支払いや期限、認証の切れかかりを見張っている仕組みは、通知を減らす検討の対象から最初から外してあります。安全網は本数を減らす場所ではありません。

止め方も先に決めました。束ねて配ったせいで当日の対応が1件でも遅れたら、その通知だけ即時配達に戻します。方式全体をやめるのではなく、外れた1本だけ戻す。この線を先に引いておかないと、事故が起きた時に全部を元へ戻したくなります。

未確認のことも書いておきます。この配り方に変えてからまだ日が浅く、通知の総量が狙いどおりに減ったかの答え合わせは終わっていません。2週間ほど動かした後に、もう一度1日あたりの通数を数え直す予定です。減らした結果として見逃しが起きていないかも、同時に確認する必要があります。

明日からできる最初の一歩

まず、直近の1日に自分あてへ届いた自動通知を数えてください。数えるだけで、多いという感覚が具体的な数になります。

次に、その一覧を3つに仕分けます。自分が動くもの、知っておくだけのもの、読んでも何もしなくてよいもの。3つ目に入った通知が全体の3割を超えていたら、配り方を変える価値があります。仕分けの結果を見てから、宛先を分けるのか、束ねる回数を決めるのかを選べば順番を間違えません。

なお、通知の送り主が人の名前のままだと、束ねた時に誰の判断なのかが読み取れなくなります。自動の連絡を誰の名前で出すかという線引きは、AIの発言を名義から決める記事にまとめています。

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